第3回
「スズラン」
2019.5.8
みなさんこんにちは。
神奈川県 南足柄市(有)山崎組
エクステリア事業部スマイリーガーデンの花育コラムの時間です。
5月に入り、令和元年となりました。
新しい元号の元、身が引き締まる思いと新しい時代の幕開けに少しワクワク感を感じながらいつもより長いGWを過ごしていました。
皆さんはどんなGWをお過ごしでしたか?
さて、今回は以前にも私の好きな花と書きました。
『すずらん』を取り上げてみます。
スズラン
学名 | Convaliaria |
科 | ユリ科 |
属 | スズラン属 |
英名 | Lily-of-valley |
和名 | 鈴蘭(すずらん) 君影草(きみかげそう) 谷間の姫百合(たにまのひめゆり) |
原産国 | 日本・ヨーロッパ・北アメリカ |

日本原産のスズランは葉に花が隠れるようにひっそりと咲き、山野草として扱われていることが多いようです。また“ラン”と名前に入っていますがユリ科で蘭の仲間ではありません。

花や葉は、毒があるので特にお子様やペットには要注意です。
もちろん大人も、お花を扱う時注意が必要なので、お花を触ったら必ず手をきれいに洗ってくださいね。
さらに、スズランの実は猛毒!
白い可憐な花と対照的に赤い実がなります。
これは種なので目を出してから4年くらいでお花を咲かせるようになります。が、鳥も食べない、虫も寄り付かないほどの有毒植物なので、実(み)は、下に落ちるか、風に飛ばされて土に落ちて、群生するのでしょう。
日本では、札幌市の市花になっています。牛も馬も食べないので、草原にたくさんスズランがきれいに咲くのでしょうね

毒ばかりの話をして、スズランの印象が少し変わってしまわれたかのしれませんが、可愛いスズランはそれでもとても人気があります。
きちんと、植物の性質を知っていれば、扱うときも正しい対処がでるのでこの機会に覚えて頂ければ役に立つと思います。
5月1日は『ミュゲーの祭日』
ここで、世界の風習のご紹介。
ミモザに続き、フランスの風習ですが、5/1は『ミュゲーの祭日』とされてスズランの花束を贈る人にも贈られた人にも幸せが訪れる。としてスズランの花束を贈る風習があるそうです。
フランス語でスズランは、Les Muguret(レ・ミュゲ―)。
スズランの花束を渡すときは、
“porte bonheurポルトボヌール”『幸運がありますように』と声をかけて渡すのだそう。
本当にヨーロッパではお花を贈る文化がたくさんありますね!
ヨーロッパの花文化と日本の花文化では違って当たり前ですが、人と花との関わりや気持ちは同じところにあることに気づきました。
前回の桃の回でも書いた日本のお節句はお花や植物が重要な節目で使われています。
それも、幸運を願ったり、健やかな成長を願ったりする気持ちは世界共通で、気持ちを明るくしてくれるお花や植物と人との関りは昔から切り離せないものなのですね。
お花を渡す楽しみのヨーロッパの文化と個々の家庭でお花や植物を飾って楽しむ日本の文化、お花見も昔からある素敵な日本の文化ですね。
どちらもお花を通して、心を育む『花育』に変わりはありません。
先ほども書きましたが、有毒植物なので、小さいお子様やペット(ワンちゃんやネコちゃん)を飼われていて、お庭で遊んだりするご家族は誤食をしないためにも植えないほうがいいかもしれません。
植える場合は、触る人やお世話する人を決めるといいと思います。
植える場所は半日蔭になる水はけのよい場所。鉢植えでも育ちます。
花が終わったら花茎の根元で切ってください。
増やしたい場合には、株分け(10月〜11月)3、4くらいに地下の茎を分ける。
切り花のスズラン
切り花では花持ちがよくないですが、最近では根っこのついた切り花が流通しています。生けるときは根っこを付けたままの方が花持ちします。根を切り戻すときは先端から徐々に切るようにする。
スズランの切り花で思い出すのがイギリスのキャサリン妃。結婚式にスズランのブーケをお持ちになっていました。
シンプルなドレスにとてもお似合いでした。
スズランのブーケはとても可愛いですが、お花屋さんでスズランを見かけるとお値段が可愛くない高価なのにびっくりします。
ブーケを作るにはスズランの花が小さいのでたくさん必要になりますね(;’∀’)
高額なブーケに花もちが心配と、なかなか一般的にはアレンジしづらいお花かもしれません。
スズランは香りもいいので適度に購入して楽しみたいです。

日本も新しい時代へ
日本も新しい時代に入り
スズランが幸せのベルを鳴らしてくれるような願いを込めて、飾ってみようと思います。
そしてこの画像から、皆さんにも幸運が訪れますように!
再びっていうところが素敵ですね☆
スズランの花束を皆さんへ

第3回目も最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。
グリーンアドバイザー・花育アドバイザー
山崎 ゆきえ