第7回
「コスモス」
2019.9.11
みなさんこんにちは!
神奈川県 南足柄市(有)山崎組
エクステリア事業部スマイリーガーデンの花育コラムの時間です。
9月に入り、秋めいて・・・と言いたいところですが、まだまだ残暑厳しいですね。
さて、今回の花育コラムは、『コスモス』です。
秋と言えば、コスモス。
という感じですが、果たしてコスモスって秋だけのお花なのでしょうか?
少しコスモスについて、ひも解いて見ることにしましょう。
コスモス
学名 | Cosmosbipinnatus |
英名 | Cosmos |
科 | キク科 |
属名 | コスモス属 |
和名 | 大春車菊(オオハルシャギク) 秋桜(コスモス) |
原産国 | メキシコ |
日本では、有名な曲、♪薄紅のコスモスが秋の日の・・・・と
いうフレーズ。一度は皆さん耳にしている百恵さんの曲。『秋桜』です。
和名も秋(アキ)の桜(サクラ)と書いてコスモスですし、私たちはコスモス=秋という代表的な秋の花として認識していると思います。
実際に秋の花でありますが、開花時期は6月から10月となります。
7月初旬ごろ道にコスモスが咲いていて、『あ、もうコスモスが咲いている、、、まだ梅雨が始まったばかりなのに、このコスモスはずいぶん早く咲いてしまっているんだね。。。』なんてお花を見て思ったことありませんか?
それは、コスモスさん、普通に咲いているだけなのです。
本来、ピンク色のコスモスは一年草なので、自分で植えた苗やまいた種でなく繰り返し咲いている道端のコスモスたちは昨年咲き終わって種が下に落ちて今年咲いているお花です。
ん?ピンク色のコスモスは一年草。では他の色は違うの?
そうなんです。色によっての違い、そして、野生種は秋以降に花を咲かせたりするお花もあり品種によって様々です。
ここで代表的なコスモスの3品種をご紹介します

センセーション

キバナコスモス

チョコレートコスモス
その他にも、サイケ、イエローガーデン、シーシェルなどと 可愛いコスモスはたくさんあります。

サイケ

イエローガーデン

シーシェル
コスモスっていう名前は・・・
ところで、コスモスっていう名前は英語で、宇宙の意味だと思いますが宇宙に関係があるのでしょうか?
英語の『Cosmos』はギリシャ語の『Kosmos』が由来で、ギリシャ語の意味は「秩序」「調和」。
紀元前の話ですが、哲学者のピタゴラスが宇宙のことをcosmosと言うようになったそうです。ラテン語でもcosmosは“星座の世界”という意味だそう。美麗という意味のもあるそう。
この花がコスモスということになったのは、花がたくさん咲いているコスモス畑を見て、無数の星座に見えたのか?それとも花びらや咲いている様が調和がとれている。ということだったのでしょうか?語源をたどるとコスモスってとても大きなテーマのあるお花ですね。
宇宙を感じるお花、コスモス。
お花も葉も繊細なイメージとは別に壮大なお花だなぁと調べてみてわかります。日本語では秋桜がコスモス。宇宙=コスモスとならないのも面白いですね。
地植えで楽しむか、切り花で楽しむか
それでは次にコスモスの育て方を簡単にご紹介します。
地植え
種まきは3月から7月、約3か月で花が咲くので逆算して種をまきます。
苗は5月くらいから出回ります。根が弱いので苗の土そのまま触らず地植えします。
コスモスはやせた土でも育つとても強い植物です。とくに肥料などなくても育ちますが、しいていえば植えるときに緩効性化学肥料を軽く土に混ぜ込む程度でいいでしょう。
水やりは、雨で十分です。
植木鉢で育てる場合は、雨水が当たる場所でしたらそのまま、雨水が当たらなくて乾燥気味になってしまったら底穴から流れるくらいたっぷりとお水をあげてください。
剪定
短く育てたい場合は剪定します。大きくしたくない場合は摘芯後わき芽も取ります。
背丈が長くなってきたら支柱をします。
メキシコ原産なので、乾いた土、お水もあまり必要としないコスモス。
逆にお水をあげすぎてしまったり、水はけのよい土じゃないと腐ってしまう可能性があります。お水のあげ過ぎはご注意ください。
そしてもう1つの特性があります。
それは、『短日植物』というものです。
高校の生物で習ったと思いますが、光周性という現象。ここではとても簡単に書きます。
短日植物とは・・・
日照時間が一定時間以下になると開花が促進される植物のこと
日の当たっている時間が短くなり、夜の暗い時間が増えると花の準備をします。
(日照時間の変化によって)
なので、夜に光を当てたりすると花が咲かなったり、咲きづらかったりします。
地植えをした場所にこうこうと光る街頭などがあると、お花はあまり咲かないのでご注意くださいね。
短日植物の仲間として、イネ・朝顔・菊などがあります。
秋に咲く花に短日植物は多いです。
そして、長日植物や中性植物などといって違う特性を持つ植物もあります。
それはまた違う機会にお話しします。
ちょっと難しいお話になりましたが、他の植物を育てていて、日当たりもお水も肥料も
良く面倒を見ているのに、なかなか花が咲かない・・・。
何ていう時は、こういった特性が問題になっているのかもしれません。
切り花
切り花では水揚げがポイントです。
お花屋さんで売っているお花は、水揚げをしてくれていると思いますが
自分で水揚げをする場合をご紹介します。
- 下の葉を取り、茎を綺麗にそろえて、一旦切ります。1cmくらい。
- 新聞紙で花束を包み、お鍋に湯をわかして、沸騰したお湯に20秒ほどつける。
- あらかじめ側にお水を張ったバケツを用意して20秒付けた花束を水につけます。
- 温度差により、水を吸収させる。コスモスが元気になるまでお水につけておきます。

1cmくらい



この方法の水揚げは湯上げといいます。
是非試してみてください。
コスモスの花言葉
では最後にコスモスの花ことばを紹介します。

コスモス

コスモス(赤)

コスモス(白)

コスモス(黄色)

コスモス(ピンク)

コスモス(茶)
もらえるとしたら、皆さんは何色がいいですか?
私は・・乙女ではないので(笑)黄色!それもまた厚かましいですが。。。
さて、いかがでしたでしょうか。
秋の季語にもなっているお花、コスモス。早咲きは夏から咲き、これからの季節たくさん綺麗なコスモスが道沿いに咲いたり、日本各地で鑑賞できる私たちにとても身近なお花。
好きな花を知る。
少し詳しくなると、お花の見方も変わってきますね。
是非この秋、お部屋に飾って、また各地のコスモス畑などへ足を運び季節を楽しんでくださいね。
それではまた。
日本各地のコスモス畑を紹介しているサイトがありましたので
ご参考までに。コスモス畑紹介サイトはこちら>>
グリーンアドバイザー・花育アドバイザー
山崎 ゆきえ