第10回

クリスマスといえば「ポインセチア」

2019.12.20

みなさんこんにちは!
神奈川県南足柄市(有)山崎組エクステリア事業部スマイリーガーデンの花育コラムの時間です。
12月も半分過ぎ、今年も1年終わりを告げようとしています。
仕事は毎月同じことをしているのに、12月というだけで、なんだかそわそわと何かと気持ちも焦ってしまいがちです。
忘年会やクリスマスシーズンなので、街はイルミネーションや人で賑やかですね!

さて、12月の花育コラムは、クリスマスには欠かせない?
ポインセチアを取り上げてみましょう。

ポインセチア

学名  Euphorbia pulcherrima
和名  ショウジョウボク
 (猩々木)
 トウダイグサ科
属名  ユーフォルビア属
原産国  メキシコ

今や、ポインセチアがお花屋さんに並ぶと、あぁ、クリスマスの季節かぁ・・・。

なんて思いますが、どうやってポインセチアがクリスマスの定番になっていったのか?

少し調べてみましょう。

ポインセチアの歴史

すでに17世紀には、カトリック教徒の方たちによって 聖なる花とされていました。
それは、ポインセチアの色が関わっているようです。

赤(お花の色正しくは苞葉)=キリストの血
緑(茎や葉の色)=永遠の命
白(樹液の色)=純潔


クリスマスカラーから、まさに聖なる花となったのは納得です。
アメリカから来た初めてメキシコ大使を務めたジョエル・ポインセット氏が、
アメリカに帰るときにポインセチアを持ち帰り、ポインセット氏の名前からポインセチアを付けられました。
欧米では、ポインセチアを別名クリスマスフラワーとも呼ばれています。

日本には、明治時代に入ってきました。

ショウジョウボクとは、
日本の伝説の生き物“猩々”(ショウジョウ)から名づけられました。
猩々は、架空の生き物で、大酒のみで顔が赤い生き物。そのこととポインセチアが赤いのでそう呼んだようです。

赤いもののことを、ショウジョウ〇〇と例えることが日本には、しばしあります。
例えば、ショウジョウバエやショウジョウエビなど。

育て方

こんなにクリスマスにぴったりなお花なのに、実は寒さに弱いお花です。

原産地を聞けば、メキシコだからそうか!と思いますが、
イメージはクリスマスなので、寒い地域の原産なのかな?なんて、思ってしまいがちですね。

日光の良く当たる室内で、エアコンの風が当たらないような場所で育ててください。

冬は成長がゆっくりなのでお水は控えめにしますが、乾燥が苦手なので、霧吹きはした方が良いと思います。

少し葉が下に垂れた感じになったらたっぷりとお水をあげてください。

夏は、土が乾かさないように水をあげます。

冬、葉をすっかり落としてしまう場合もありますが、茎が緑でしたら生きています。

3月から5月までに、切り戻し剪定をしますと5月ぐらいから、新芽が出てくると思います。
 

肥料は5月から10月まで、緩効性肥料などがいいでしょう。

挿し木で増やすこともできます。(適期は6月)

ただ、樹液は毒性がありますので、樹液に手に着いたら必ずお水で洗ってください。

かぶれや水泡ができる場合があります。

ペットやお子様が葉などを口入れないよう、十分気を付けてください。

冬は、寒さが苦手なので室内で育ててください
乾燥が苦手なので、霧吹きはした方が良いです

ポインセチア新芽

よくある質問

Q.ポインセチアを育てていますが、赤くなりません。どうしてでしょうか?

A.
コスモスの回でも少しでてきましたが、ポインセチアも『短日植物』です。
短日処理をすると赤い葉が出てきます。

短日植物について簡単におさらい

短日植物とは・・・
日照時間が一定時間以下になると開花が促進される植物のこと
日の当たっている時間が短くなり、夜の暗い時間が増えると花の準備をします。
(日照時間の変化によって)

 

1日のうちで夜のように暗い状態が13時間以上になると開花します。開花にかかる日数は約60~70日でこの事を知らずに夜も明るい室内にあると(蛍光灯や部屋の明かりに当たっていると)花の持たないポインセチアになってしまいます。

短日処理は9月くらいから11月まで行います。

夕方5時から翌朝7〜8時ごろまで、段ボール箱などをかぶせて暗くするなど、真っ暗の状況にします。

そうすると花芽をつけることができます。葉が色づくまで続けてみましょう。

早めに葉を赤くしたい場合は、9月初旬から短日処理を始めてみてください。

いいポインセチアの見分け方

何回か出てきていますが、赤い葉の部分が苞葉(ホウバ)といいますがその苞葉の真ん中の黄色い部分がお花です。

 

購入するときに、注目するのはこの花の部分です。

黒くなっていない花のつぼみの状態でポインセチアを購入するのがいい状態です。

お花が開ききっているものや、お花が枯れかかっていて黒くなっている状態のポインセチアは、一番いいピークは通り越していると言った感じですので、購入するときの参考にしてみてくださいね。

蕾がいい状態のポインセチア

購入時の参考に・・・

今、ポインセチアは色んな色が出ていますね、赤・ピンク・白・そして青いポインセチアを見たこともあります。
 

多分白いポインセチアに色を付けているのだと思いますが、種類も小さな葉の物やちぢれたような葉の物などとても豊富です。
 

この時期購入したくなるポインセチア。

是非、育ててみてくださいね、そして、短日処理も挑戦してみてください。

そういえば、コスモスもメキシコが原産国でしたね、メキシコの植物って多肉植物もですが、魅力的だと私は思います。きれいな植物も多くて、メカニズムもおもしろい。
好きな花を知ることで、違う気持ちでそのお花と向き合うことができますね。

ポインセチア、皆さんは何色を選びますか?

今年のクリスマスは是非ポインセチアとともに☆

メリークリスマス!

赤・ピンク・白のポインセチア
ちぢれような葉のポインセチア

ポインセチアの花言葉

赤色の花言葉
『祝福する』『幸運を祈る』『私の心は燃えている』『清純』


白色の花言葉
『慕われる人』『あなたの祝福を祈る』


ピンク色の花言葉
『思いやり』『純潔』

今回は、いい意味の花言葉で一安心(笑)

どの花の色を贈り物に選んでも良さそうです☆

 

さて、今年の花育コラムはこの回で最終となりました。

今年から新しい試みで、花育コラムを連載することになりましたが、皆さんいかがでしたでしょうか?

少しはお役になっていたら嬉しいです。

 

来年からも、きっと毎月とはいかない時もあるかと思いますが、他の業務の合間を見て、花育コラムの執筆をしていきたいと思います。

それでは、今年1年ありがとうございました。

良いお年をお迎えください。

グリーンアドバイザー・花育アドバイザー
山崎 ゆきえ